「夜にクレジットカードが使えなかったけど、あれって何だったの?」
...今回はJCBのシステム障害は何が原因で起きたのか?...について書いていきます。
2019年2月2日(土)午後9時50分ごろ〜午後10時30分ごろにかけて、JCBブランドのカードで決済ができなくなるというシステム障害が発生しました(現在は復旧済)。
休日、そして夜間の障害だったのでそこまで大規模なトラブルにはなりませんでしたが、どうやらJCBの自社発行カード(プロパーカード)だけではなく、提携カードのJCBブランド、さらにはVISAやMastercardなどの一部も支払いができなかった様子。
キャッシュレスをこれから推し進めてたい日本政府にとっても、嬉しいニュースではありませんね。そこで、システム障害の原因になった内容を調べてみました。
JCBトラブルの原因は日本カードネットワーク社のシステム障害
まず結論から言うと、今回のJCBトラブルは日本カードネットワーク内のCARDNETセンターのシステムに何らかの障害が起きたことが原因です。さらに詳しい内容については現在調査中とのこと。
日本カードネットワークはクレジットカード決済のサポートを行う会社
見出しのとおりですが、まず『(株)日本カードネットワーク』はJCBの子会社として設立された、クレジットカードやデビットカードの決済における各種サポートを行う会社です。
たとえばレジの近くに置かれているクレジットカードの読み取りや暗証番号を入力するオンライン端末を加盟店に提供したり、加盟店とカード会社をつなぐオーソリデータのスイッチングサービスなどを主力にしています。
...かなり業務が複雑なので平たく言うと、「クレジットカード界を支える縁の下の力持ち」のようなポジションが近いですね。
上でも書いたように立場上はJCBの子会社ですが、他の株主には三菱UFJニコス、オリコ、ジャックス、ライフカード、クレディセゾン、セディナ、イオンクレジットサービスなど。いくつもの大手カード会社が名前を連ねています。
CARDNETセンターのトラブルでJCBが使えなくなった?
さて、JCBトラブルの原因とされるのが、CARDNETセンターのシステム障害。このCARDNETセンターとは加盟店とカード会社の間を取り持って、クレジットカードなどの売上をリアルタイムで反映(スイッチング)させるサービスです。
上の公式サイト内では「CARDNETオンラインセンター」で、今回のJCBトラブルのプレスリリースでは「CARDNETセンター」と表記されています。名称が違いますが、おそらく同一のサービスだと推測されます。
カード決済における心臓部のようなものなので、私も自分で調べてみて「まあここにシステム障害が起きたらそりゃあカード使えなくなるよな...」と感じました。
人間が機械を扱うならシステム障害は避けられない
今回のトラブルについてネット上では「やはり現金が安心」などの意見が多数上がっていますが、私個人としては「トラブルはめったに起きないんだから結局キャッシュレスのほうがいい」...という見解です。
もちろん人が機械を扱う以上、どうしてもシステム障害のリスクはあります。でもそれを差し引いてもスマホ1台、あるいはカード1枚で支払いができるキャッシュレス決済は手軽で魅力です。
- 現金決済:財布が小銭でかさばるし持ち運びがちょっと面倒
- キャッシュレス決済:カードかスマホがあれば支払いができて楽
ただこれは現金をすべて排除してキャッシュレスを導入しろ!...と言いたいわけでは全くありません。2018年12月のソフトバンク通信トラブルで公衆電話が大活躍したように、現金もセーフティネットととして残しておかないと困ります。
普段はキャッシュレスでいいけど、大きな地震や台風に備えて現金も必要だよね
おわりに
以上、JCBトラブルの原因はCARDNETセンターのシステムに何か障害が起きたから...という記事でした。
クレジットカードは携帯電話と同じで、ほぼ社会インフラのような存在です。これから本格的にキャッシュレスが普及していく前に、日本カードネットワーク社はしっかりとサービスのメンテナンスと今後の対策をしてもらいたいですね。