「年金が払えなくて滞納してるんだけど、やっぱりブラックリストになっちゃうのかな...」
今回は国民年金を滞納するとブラックリストになるのか?...について書いていきます。
サラリーマンとして勤務している人は年金は給料から自動的に引かれますが、フリーター、自営業者などの方は国民年金を自分で払わなければなりません。
もちろんお金に余裕があって毎月ちゃんと引き落としされていたら問題ありませんが、どうしても払えなくなって滞納している人もいるでしょう。年金を滞納したらブラックリストになるんじゃないか...と心配になってしまいますよね。
では、本当に国民年金を滞納するとブラックになるのか解説していきます。
国民年金を滞納してもまずブラックリストにはならない
まず結論から言うと、基本的には国民年金を滞納してもブラックリストにはなりません。自宅に督促状が届いても信用情報にキズはつかないので安心してください。
基本的には...と前置きしたのは、下の3つの支払い方法のうち、1と2の方法で国民年金を支払っている人はブラックリストには登録されないからです。
- 振込用紙での支払い:滞納でもブラックリストには「ならない」
- 口座引き落としでの支払い:滞納でもブラックリストには「ならない」
- クレジットカード決済での支払い:滞納でブラックリストに「なる」
3の『クレジットカード決済での支払い』をしている人については後述しますね。
もちろんどの支払い方法でも長い間年金を支払わないと、年金が貰えなくなったり、差し押さえになるケースもあります。しかし振込用紙や口座引き落としで払っていれば、滞納してもクレジットカードやローンの審査に影響は出ません。
国民年金機構はCICなどの信用情報機関に加盟していない
ではなぜブラックリストにならないかというと、これは信用情報機関に国民年金を扱う「日本国民年金機構」が加盟していないからです。
日本には以下の3つの信用情報機関があって、私たちの氏名、住所、勤務先、クレジットカードやローン契約・返済状況はここで管理されています。
- 株式会社シー・アイ・シー(CIC)
- 株式会社日本信用情報機構(JICC)
- 全国銀行個人信用情報センター(KSC)
ここでは最も代表的な信用機関のCICをもとに話を進めていきますね。JICCやKSCでも基本的な内容は一緒だと思ってください。
たとえばお金が足りずクレジットカードの支払いを3ヶ月以上も滞納してしまうと、その履歴はCICに「事故情報(異動情報)」としてデータが残ります。この事故のデータが「ブラックリスト」と呼ばれるものです。
- ブラックリスト:CICに事故情報が登録されること
この事故情報が消えるにはどんなに短くても5年かかってしまうのですが、さっきも書いたように日本年金機構はCICには登録していません。
企業 | CIC加盟 |
クレジットカード会社 | している |
ローン会社 | している |
消費者金融 | している |
銀行 | している |
リース会社 | している |
日本年金機構 | していない |
CICでは主にクレジットカード会社、ローン会社、銀行など「後払い契約」のサービスを扱っている企業が会員になっています。日本人金機構は会員ではないので、いくら年金を滞納しても、事故のデータが登録されることはありません。
つまりどれだけ長く年金を払わなくても、最悪差し押さえされてしまっても、クレジットカードやローンの審査に影響はないということです。
まあ、年金を払わないのはもちろん褒められたことじゃないんだけどね...
国民年金がクレジットカード決済だと滞納でブラックリストになる
さて、振込用紙や口座引き落としとは違って、クレジットカードで年金を払っている人は滞納するとかなりマズイです。
くり返しになりますが、クレジットカード会社はCICに加盟しています。つまりカード払いの年金の滞納を3ヶ月以上続けてしまうと、事故情報がデータで残るのでブラックリストになります。
これは振込用紙も口座引き落としも日本年金機構に直接払っているけれど、クレジットカードの場合は一旦カード会社が立て替えて、年金を払っているからです。
- 振込用紙:日本年金機構にそのまま払っている
- 口座引き落とし:日本年金機構にそのまま払っている
- クレジットカード:カード会社が一旦立て替えて日本年金機構に払っている
ブラックリストになるとしばらくクレジットカードの審査には通りませんし、いま使っているカードも強制解約されてしまうこともあるので、可能なら避けたいところ。
ブラックにならないベストな方法は年金をちゃんと払うことですが、もし滞納しそう、あるいは滞納したら早めにカード会社に連絡をして支払いの猶予ができないか打診しましょう。対応はカード会社によって異なりますが、もしかしたらCICへの登録を待ってくれるかもしれません。
携帯電話の分割払いも滞納するとブラックになる:
電気、ガス、水道と並ぶライフラインの1つになっている携帯電話代(スマホ代)ですが、こちらは支払い方法に限らず滞納するとブラックリストになる可能性がとても高いです。
それはなぜかというと、ほとんどの人はスマホの端末を「分割払い」で契約しているから。分割払いはその場で端末代を全額払う一括払いと違って「ローン契約」になるので、3ヶ月以上の延滞でブラックリストになります。
いやいや、ウチは『実質0円』で契約してるから本体代はかからないよ...という人もいるでしょうが、実質0円は支払った端末代と同じ料金を毎月値引きするシステム。結局、端末代が払われないとブラックになるのは変わりません。
- 一括払いのスマホ:滞納しても電話は止まるがブラックにはならない
- 分割払い(実質0円)のスマホ:滞納すると電話が止まりブラックになる
もちろん一括払いや、分割払いの支払いがすべて終わっていれば滞納してもブラックリストにはなりません。しかし今は高価なスマホを契約している人も多く、長期で端末代を払っている人もかなりいるでしょう。
とにかくスマホ代は延滞しないように気をつけてください。分割払いでの滞納については下記記事でも詳しく書いています。
国民年金の差し押さえを避けたいなら早めに相談を
「でも滞納してもカードの審査に影響ないんなら、払わなくていいんじゃない?」...と楽観的な人もいるかもしれませんが、ずっと年金を払わないと支給が受けられないし、最悪のケースだと財産を差し押さえられてしまいます。
できるだけ滞納しないようにしなければいけませんが、生活が苦しくて払えない...と困っている方は早めに最寄りの年金事務所や役所の年金窓口で相談してください。
そのときの収入がいくらかにもよりますが、負担している納付額が猶予されたり、あるいは数割〜全額免除になる制度もあります。私も過去に年金が払えず免除申請をしたことがありますが、窓口の人は怒鳴らずに淡々と対応してくれたのでありがたかったです。
ブラックリストにならなくても、年金の支払いを放置してもいいことはありません。差し押さえをされないように、早めに対策をとりましょう。
おわりに:クレジットカード決済が不安なら変更しよう
以上、国民年金の支払いはカード決済じゃなければ滞納でもブラックリストにはならないよ...という記事でした。
クレジットカードを使うとポイントが貯まるのはメリットですが、逆に滞納してしまうとブラックになるリスクもあります。
カード決済が不安だ...と言う人は、思い切って支払う方法を振込用紙や口座引き落としに変更すればブラックリストになる心配はなくなります。よければ参考にしてください。
本日は以上です!