ブラックリスト 住宅ローン 審査

ブラックでも借りられる住宅ローンってある?審査に通るためのテクニックを解説します

 

「住宅ローンを借りたいけど、ブラックリストだし審査通るのかな...?」

 

今回はこういった疑問にお答えしていきます。

 

レジットカードの延滞や債務整理をするとブラックリストになりますが、この状態でも住宅ローンは借りられるのでしょうか?

 

住宅ローンと言えば銀行が貸すので普通でもそれなりに審査のハードルが高いのですが、住宅を購入したい...と考えているブラックの人は参考にしてください。

 

 

ブラックリストでも借りられる住宅ローンは存在しない

 

 

まず結論から言うと、ブラックリストでも借りられる住宅ローンはありません。

 

後から説明するように通過する確率を上げるテクニックはあるものの、正攻法ではまず借りることはできないでしょう。また、テクニックを使っても「99.9%落ちる」のが「99%落ちる」に変わるぐらいで、ほとんど効果は期待できません。

 

  • ブラックリストが普通に申し込み:まず審査に通らない
  • ブラックリストが工夫して申し込み:まず審査に通らない

 

みなさんも知っていると思いますが、住宅ローンは数千万円というお金を銀行から借りて、およそ30年前後かけて返済していくシステムです。つまりは借金ですね。

 

ただ同じ借金でも消費者金融や自動車ローンと違って、契約している金額が大きいので万が一返せなくなったとしたら、銀行も数千万円というお金がパーになってしまいます。

 

だからこそ銀行も慎重に審査を進めるので、ブラックではない普通の人でも年収、雇用形態、勤続年数、過去のカードの返済履歴によっては通らないこともありえます。

 

それだけリスクが高い住宅ローンですから、過去に「借りたお金を返さなかった」ブラックリストの人が審査に通らないのは当然ともいえますね。

 

フラット35も今は審査が通りにくくなった

 

男性
でもネットだとフラット35で住宅ローン借りれたって話を聞くけど、そのあたりはどうなの?

 

以前までは審査に不安がある人でもフラット35で住宅ローンを借りれていましたが、今は決してそんなことはありません。他の銀行と同じくらい、フラット35の審査のハードルも上がっています。

 

フラット35とは...?

住宅金融支援機構と民間の銀行などが提携している住宅ローンのこと。固定金利なので、たとえ世の中の景気が変動しても返済するときの金利手数料は変わりません。

その分変動性の住宅ローンよりも金利がやや高めなのですが、収入が不安定な個人事業主や転職したばかりの人でも借りやすいというメリットもあります。

 

2012年の日経新聞によると、一部の金融機関がフラット35で甘い審査をしているということで、会計検査院から指導が入っています。これは推測ですが、おそらくブラックリストの人でも審査に通していたのではないでしょうか。

 

会計検査院は19日、独立行政法人の住宅金融支援機構が手がける長期固定金利型の住宅ローン「フラット35」について、機構と提携する民間金融機関の一部で甘い審査が行われているとして、機構に金融機関の指導を求めた。(中略)

フラット35は最長35年の住宅ローンを固定金利で借りられるため人気を集めているが、検査院は「金融機関が信用リスクを負わないことが一部の甘い審査につながっている可能性がある」と指摘している。

引用元:https://www.nikkei.com/article/DGXNASDF1900N_Z11C12A0EE8000/

 

記事にあるように通常の住宅ローンではユーザーにお金を貸すのは銀行ですが、フラット35ではあくまで銀行は窓口で、実質の資金の貸し出しは住宅金融支援機構がします。

 

つまり銀行にとってはもしローンの延滞があっても自分たちには痛手がないので、だからこそ信用情報があまり良くない人でも審査に通していたのかも知れません。

 

今でもフラット35は年収が高くない人や自営業の人でも借りやすい柔軟な住宅ローンですが、さすがにブラックリストで組もうとするのは諦めたほうが良いでしょう。

 

信用情報機関で「自分がブラックリストかどうか」確認できる

 

この記事を読んでいる人で「本当に自分がブラックリストか確かめたい!」という人もいると思います。

 

ざっと説明すると、ブラックリストになる人、ならない人は以下のように分けられます。

 

ブラックリストになる人

  1. クレジットカードの支払いを3ヶ月 or 61日以上延滞する
  2. カードローン、その他ローンの支払いを3ヶ月 or 61日以上延滞する
  3. 携帯の分割払いを3ヶ月 or 61日以上延滞する
  4. 債務整理(任意整理、自己破産)などをする

ブラックリストにならない人

  1. 1ヶ月ぐらいクレジットカードやローンの支払いが遅れた
  2. 光熱費の支払いが遅れた
  3. 税金の支払いが遅れた

 

ざっくりまとめると、クレジットカードやカードローンのような借金の支払いを返せなかった人がブラックリストになっています。

 

光熱費や税金をクレジットカード払いにしていたら、長く延滞するとブラックリストになります

 

このブラックリストの情報は「信用情報機関」にデータが登録されています。

 

信用情報機関とは...?

私たちの個人情報、およびクレジットやローンの返済履歴を管理している組織のこと。日本ではJICC、CIC、KSCの3社が存在する。

 

ここからは、多くのクレジットカード会社、ローン会社、銀行が加盟会員になっているCICの情報を元に話を進めていきます。

 

このCICのデータはネット、郵送、窓口で申請すれば開示して見ることが可能CIC公式サイトも参照)。以下は開示した私のデータです。

 

f:id:oshaberiitboy:20190113140902j:plain

 

いろいろと情報量が多いですが、とりあえず画像の赤丸と青丸のところがチェックできれば大丈夫です。

 

返済状況に「異動」があるとブラックリスト確定

 

まず、赤丸は「返済状況」。クレジットカードやローンの返済データがここに載りますが、3ヶ月(もしくは61日)以上の延滞をすると『異動』と書かれてブラックリスト入りです。

 

CICに加盟しているカード会社やローン会社は、審査のときに申込者のCICデータをチェックします。この異動情報があるとまず可決しません。

 

CICをチェックしない日本の住宅ローンは存在しないので、この異動の文字があるだけでかなり審査は難しくなります。

 

そして、青丸は「入金状況」。アルファベットは以下の意味を指します。

 

  • $:請求日までに入金があった
  • A:請求日までに入金がなかった

 

自分がブラックかも知れない、あるいはローンの審査になかなか通らないという人は、異動情報が書かれていたり、入金状況のどこかにAのマークが連なって並んでいるはずです。

 

余談ですが私は1年以上もクレジットカードを延滞した経験があり、AAAAAAA...と連続で書かれていました。

 

ブラックリストは最低でも5年間は消えない

 

くり返しますがブラックリストは解除されるまでも長く、最低でも5年間は異動情報は消えません。以下はブラックリストになってから解除されるまでの期間です。

 

原因  CICから異動解除までの期間
3ヶ月(または61日)以上の延滞が未完済 延滞している間ずっと
3ヶ月(または61日)以上の延滞を完済 完済から5年
任意整理 完済から5年(関連記事
自己破産 免責決定から5年(関連記事)※

※ただし自己破産のデータはKSCでは10年間保存される

 

人違いや誤入力の訂正以外でブラックリストを期限より早く消す方法はありません。とにかく保有期限が解消するまで待つことです(こちらの記事も参照)。

 

引っ越しや結婚で情報が変わればブラックではなくなるというウワサもありますが、デマです

 

ブラックリストになると焦りがちなので「ウチならカンタンにブラックリストを消せますよー」なんて怪しい広告をチラシやネットで見かけますが、甘い誘惑に引っかからないようにしてください。

 

ブラックリストで住宅ローンを借りるためのテクニックまとめ

 

では、「ブラックだけどどうしても住宅ローンを借りたいんだ!」...という人のために少しでも審査に通る確率を上げるためのテクニックを紹介します。

 

  1. 頭金を多く出す
  2. 延滞金があればすべて返しておく
  3. 正社員の仕事に就いておく
  4. 他の借り入れがあるなら返しておく
  5. 借り入れの期間を伸ばす
  6. ブラックになった金融機関以外で申し込む
  7. 配偶者や親の名義でローンを組む

 

ただ最初に説明したように、これらのテクニックをすべて使ってもローン審査に落ちる可能性はとても高いので気をつけてください。

 

それぞれの方法を解説していきます。

 

頭金を多く出す

 

 

上に書いたテクニックの中でブラックでも最も審査に通りやすくする方法が、「頭金」を多く出すということです。

 

何度もお伝えしているように住宅ローンは大金を貸し出すサービスなので、頭金をたくさん出せばそのぶん銀行が貸すお金は少なくなり、審査に通りやすくなります。

 

大手住宅ローン専門の金融機関「ARUHI」のARUHIマガジンでも、以下のように書かれています。

 

頭金を貯めれば、必ず審査に通るということではないですが、たとえば3,000万円の住宅を購入しようという場合でも、頭金が1,500万円ある場合と、頭金がない場合では、頭金があるほうが審査に通る可能性は高くなります。

引用元:https://magazine.aruhi-corp.co.jp/0000-1269/

 

大手企業がこのように解説しているということは、それなりに信用できる情報だと考えて良さそうです。

 

キリン
記事のように半分も出すのは大変かもしれないけど、できるだけたくさん頭金は用意したいよね

 

延滞金があればすべて返しておく

 

延滞でブラックリストになって、まだすべての延滞金を返し終わっていない人は、住宅ローンの審査通過はできません。

 

住宅ローンだけでなく、すべてのクレジットカードやカードローンの審査も通りません

 

延滞金を返し終わっているかどうかは銀行がチェックすればすぐにわかるので、最低でも完済してから申し込むようにしましょう。

 

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正社員の仕事に就いておく

 

アルバイトや契約社員とくらべると、正社員はなかなか解雇されず安定した収入があることから住宅ローンでの印象はかなり良いです。

 

いますぐ就職先を変えろとまではいいませんが、正社員かどうかはかなり大きなポイントなので、もし別の職種だという人は転職を検討してみましょう。

 

他にも借り入れがあるなら返しておく

 

上の延滞金の話と似ていますが、もし消費者金融や他のローンで借り入れがあるなら審査を受ける前にできるだけ返し終わっておきましょう。

 

ポイントとして借入先が複数あるときに、全社まんべんなく返すのではなく1社ずつ集中的に返していくと審査での印象が良いです。

 

住宅ローン以外にも借り入れがあると「この人、他でもお金借りてるのにウチのローンは返せるのかな?」と銀行は疑ってしまいます。

 

借り入れの期間を伸ばす

 

同じ金額の住宅ローンを借りるときは、借り入れの期間が長いほうが毎月の負担が少なくなるため審査に通りやすいと言われています。

 

たとえば3000万円のローンを20年と30年で借りるなら、返済額はこんな感じです(金利は)なしで考えています)。

 

  • 20年ローン:毎月約12万5000円の返済
  • 30年ローン:毎月約8万3333円の返済

 

見てもらったら分かるように、毎月約4万円の差があるのでこの場合は30年ローンの方が通りやすいといえます。

 

ただし現実にはここに金利が含まれるので、返済期間が長くなるほど、実際に払うローンの合計金額は多くなります。

 

審査に通ることは重要ですが、自分の経済状況をよく考えて申し込みましょう。

 

ブラックになった金融機関以外で申し込む

 

 

ブラックになっている人は迷惑をかけた銀行があるなら、そこでの住宅ローン融資は受けられないと思っておいたほうが無難です。

 

ブラックの情報は5〜10年で消えますが、金融機関の社内で保管されている顧客データは特に保有期限がないので、照会をかければ1発でバレます。

 

例えば、三井住友VISAカードを延滞してたなら三井住友銀行は避ける...とかですね。

 

銀行が系列グループでの利用履歴のデータを持っているかは分かりませんが、少しでも審査に通りやすくするために、できるかぎり別の金融機関でローンを申し込みましょう。

 

配偶者や親の名義で申し込む

 

もしも配偶者や両親が仕事をしていて安定した収入があるなら、その人達の名義で契約してもらうのも1つの方法です。

 

住宅ローンで信用情報をチェックされるのは申し込んだ本人のみなので、保証人になっていなければ他人の情報が見られることはありません。

 

ただ親の名義で申し込むならまだしも配偶者(妻)名義でローンを審査するとき、銀行側は「どうして夫の名義で契約しないんだろう?」と疑う可能性が高いので注意してください。

 

ローンを組むのは身内でも、実際に家に住むのはブラックリスト本人ですから、契約後の返済をどうしていくかは事前によく相談しておきましょう。

 

おわりに

 

以上、ブラックリストだと住宅ローンはまず借りられないよ...という話でした。

 

ネットの口コミではごくまれに異動情報があるのにローンを組めた...なんて人を見かけます。まあ、あれが嘘だとは言いませんが、現実的にはかなり低い確率です。

 

個人的にはブラックが消えてから申し込むのがベストだと思いますが、もしチャレンジする人は上に書いたテクニックをできるだけ取り入れるようにしてください。

 

 

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