「クレジットカード延滞しちゃったけど、生命保険に入りたいなあ...。ブラックリストでも契約できるのかな?」
今回はこういった疑問にお答えしていきます。
クレジットカードの延滞や債務整理などの金融事故をしてしまうとブラックリストになりますが、その状態で生命保険に加入することはできるのでしょうか?
信用情報にキズがあって不安な人は参考にしてください。
ブラックリストでも生命保険には加入できる!
まず結論から言うと、ブラックリストや借金の有無は生命保険に加入については全く問題ありません。
生命保険を契約するには一定の審査がありますが、ブラックリストであることはそこではチェックされないんです。後ほどのインタビューでも説明していますが、加入の審査では申込者の健康状態が重要視されています。
こちらについては大手保険メディア「ほけんROOM」さんの記事でもわかりやすく解説されているので引用します。
保険はブラックリストに載ることもなく、借入情報の記載を求められるわけでもありません。 加えて信用情報機関への問い合わせもせず、単純にその人の健康状態についてを審査します。
保険会社は支払えないとわかれば契約破棄ができるので借入情報には何ら価値がないのです。そのため、ブラックリストに載っていようとも生命保険には加入できることになります。
つまり過去の病歴が原因で審査に通らないことはあっても、債務整理のブラックリストが原因で審査に通らないということはありません。
ブラックリストに当てはまる人、当てはまらない人のまとめ
一口にブラックリストといっても「自分がブラックかどうかわからない」...という人もいると思うので、早見表を用意しました。
ブラックリストになる人
- クレジットカードの支払いを3ヶ月 or 61日以上延滞する
- カードローン、その他ローンの支払いを3ヶ月 or 61日以上延滞する
- 携帯の分割払いを3ヶ月 or 61日以上延滞する
- 債務整理(任意整理、自己破産)などをする
ブラックリストにならない人
- 1ヶ月ぐらいクレジットカードやローンの支払いが遅れた
- 光熱費の支払いが遅れた
- 税金、各種保険の支払いが遅れた...etc
ざっくりまとめると、クレジットカードやカードローンのような借金の支払いを返せなかった人がブラックリストになっています。
光熱費や税金をクレジットカード払いにしていたら、長く延滞するとブラックリストになります
つまり1ヶ月ぐらいカードローンのお金を返せなくても(その履歴は残りますが)すぐにブラックリストになることはありません。クレジットカードでも同様です。
とはいえ延滞したという履歴は残るので、ブラックリストでなくても未払いに気づいたら早めに返済することが大切です。
ブラックリストについてもっと知りたい人や、自分がブラックかもしれない...という人は以下の記事も参考にしてください。
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生命保険は借金じゃないので信用情報を確認できない
では、なぜ生命保険の審査ではブラックリストであることはチェックされないのでしょうか?
これはすごくシンプルに言うと、「生命保険は借金ではないから」です。
ここでいう「借金(後払い)」とは、消費者金融からお金を借りたり、クレジットカードを利用したり、住宅ローンの後払いなどの契約のことです。こういった契約するときは、申し込みを受けた会社がその人の信用情報を照会して審査します。
信用情報とは...?
個人の「氏名、生年月日、性別、住所、電話番号」などの基本情報、そして「現在の借り入れ額、過去の返済履歴」といったデータを含めた情報のこと。クレジットカードなどを契約したときに申し込みの内容と履歴がCIC、JICC、KSCといった『信用情報機関』で保管、更新されます。
主に新規でクレジットカードやローンを審査するとき、「この人と契約しても問題ないか」とカード会社やローン会社が判断するために使われます。
後払いのサービスは万が一利用者がお金を払えなくなってしまったら会社は損をしてしまいます。そのリスクを下げるために信用情報を見るし、そこでブラックリストの人はバレてしまうわけです。
しかし生命保険は毎月先払いで保険料を払ってサービスを受けるシステムです。
ほけんROOMさんの記事にも書かれていたように延滞しても保険会社はサービスを止めればいいだけで損をすることはないので、信用情報をチェックする必要がないんですね。
ほとんどの生命保険会社は信用情報機関に非加盟
実際、ほとんどの生命保険会社は信用情報機関に加盟していません。
CICなどの公式サイトの加盟会員の一覧を見ればよくわかりますが、クレジットカード会社、信販会社、ローン会社が大半を締めています。
【公式サイト】加盟会員検索(CIC)
一部の生命保険会社は加盟していますがそれは他の金融商品の審査のため。生命保険の契約のときに信用情報を照会することはありません。
毎月の保険代を払う...という意味では住宅ローンの返済などとよく似ていますが、何度も言うようにお金が払えなければ保険を停止、もしくは失効させればいいだけですもんね。
生命保険を延滞してもブラックリストになることはない
では、生命保険の毎月の支払いを延滞すると金融事故(=ブラックリスト)になるのか...というと、こちらも問題なし。
先ほどの通り保険料を延滞をしても契約している保険サービスが失効するだけなので、それが原因でクレジットカードの審査に通らなくなることはありません。
もし生命保険が失効しても、一定期間(3年以内が多い)までに失効していた間の保険料を納付すれば復活することができます。ただし事前に診査が必要だったり、保険内容によっては復活できなかったりするケースもあります。
ただし生命保険の延滞でブラックにならないのは銀行引き落としでの話。クレジットカードを経由して保険料を支払っていると、長期の滞納はしっかりと金融事故として扱われます。
保険料は銀行引き落としだと思っていたら実はクレジットカードで払っていた...なんて人は滞納していたら大変なので、もし不安なら支払い方法がどうなっているのか契約してる保険会社に確認してみましょう。
保険料をクレジット払いにしている人は支払いがきつくなってきたら、減額申請をしたり解約するなどの対策をとりましょう。
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【インタビュー】生命保険の審査で最重要なのは「病歴」
ブラックリストでも生命保険に加入することはできますが、実際の生命保険の申し込みの審査ではどのようなことに気をつけたら良いのか、気になる人もいると思います。
そこで、生命保険の審査について詳しい某保険代理店に営業職として勤めているサトウさん(仮名)にインタビューを行いました。
インタビューに協力してくださったサトウさん(仮名)
ーー生命保険の申し込みにはどのような情報が必要ですか?
名前、生年月日などの基本情報の他にも、病歴の申し出(告知)や、場合によっては健康診断書のコピーも必要になります
ーー審査が完了するまでの期間はどのくらいでしょうか?
生命保険の種類にもよりますが、だいたい申し込みから1〜2週間ぐらいです。ただし申込み内容や提出してもらった病歴によってはもう少し時間がかかることもあります。
結果として審査が通っても保険額が変動したり、加入自体をお断りすることもあります。
ーーブラックリストでも審査は問題ないとのことですが、自己破産をした人でも大丈夫ですか?
自己破産の有無によって審査に影響がでることはありません。
ーー自社、他社問わず過去に保険料を延滞してた人が申し込んでも審査には通りますか?
延滞した金額の大小にもよりますが、基本的に保険料を未納してたからと言ってもよほど悪質なケースでない限りそれだけで審査に落ちることはほとんどありません。 ただし、解除歴等の申告を求められる場合があるので、そのときは正しく申告しましょう。
ーーズバリ、生命保険の加入審査では何を重視していますか?
年齢などの加入条件を満たしていることを前提とするなら、やはり最重要なのは病歴です。年収の多い少ないは問いませんが、過去に大きな病気にかかっているかどうかはきびしくチェックされます。
気になる保険があるなら早めに加入したほうがいい
ーー生命保険にもいくつか種類がありますが、それぞれ審査のむずかしさは変わりますか?
先ほどもお伝えした年齢や病歴にもよりますが、医療保険、ガン保険、死亡保険によって審査のむずかしさは異なります。たとえば死亡保険なら高齢者になればなるほど審査はきびしくなりますが、逆に若者なら通りやすい傾向にあります。
ーーでは最後に、生命保険の加入で気をつけておきたいことを教えてください
気になる内容の保険があるなら早めに加入しておくことですね。年齢を重ねたり、病気にかかってから加入を検討すると審査も厳しくなります。
また基本的には早く入れば入るほど月々に支払う保険料も安くなります。
おわりに
以上、ブラックリストでも生命保険の審査には影響しないよ...という記事でした。
とはいえ生命保険も審査なしで加入できるほど甘くはなく、インタビューのように年齢を重ねたり病気にかかってしまうと加入のハードルはかなり上がってしまいます。
ブラックリストの状態でさらに生命保険の検討をするのは金銭的にむずかしいかも知れませんが、延滞金を返して余裕が出てきたら早めの加入を検討してみましょう。
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